【実務者向け】商標取消審判における権利者代理人への通知について

特許庁審判部から「代理人受任屆等の依頼」という件名のメールが届きました。私が、出願代理した商標登録に対して取消審判が請求されたが、この事件の代理人になる意思があるか2週間以内に回答してくださいというものです。

商標がいったん登録されてしまうと審査に係属していないので代理人の地位はなくなるわけですが、無効審判や取消審判が直接権利者に行ってしまうと、よくわからずに放置されてしまったりするリスクがあるので、出願代理人である弁理士にまず通知が行くという手順になっているのだと思います。これは知識としては知っていましたが経験するのは(たぶん)初めてです。

権利者に審判請求書の副本が届くのを待って、それを見てから判断すればよいか(取消審判の内容次第では対応しても意味がないケースもあるし)と思っていましたが、この特許庁のメールに対して代理人になる意思ありと返信して、代理人受任届(+委任状)を送ると弁理士側に副本が届き、意思なしと回答した場合のみに権利者に副本が届くようになっているようです。ということで、審判請求書の中身を見てから代理人になるかならないかを決めるというのはかないません。

とは言え、取消審判はほとんどの場合、不使用取消審判であって、審査で類似先登録を引用された出願人が請求するはずなので、特許情報プラットフォームで類似商標の出願を検索すると誰が請求人であるのかはわかりました。

もうこの商標は使ってないので対応不要、あるいは、別の弁理士に頼みますという可能性もゼロではないので、権利者に了承をもらった後、代理人になる意思ありとの回答をすることしました。

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めちゃくちゃ便利なエクスプローラ拡張ソフトQuick Access Popup

自分の場合、Windowsのエクスプローラで最も頻繁に行う動作は「最近使ったフォルダー」でしょう。しかし、なぜか、Windows 10から「最近使ったフォルダー」が、エクスプローラのクイックアクセスから消えてしまいました。「最近使ったファイル」や「よく使うフォルダー」はあるんですけどね。自分が欲しいのは、現在作業中のいくつかのフォルダーにすぐアクセスできる機能なんだよー。タスクビューでも過去に使用したファイルには容易にアクセスできるのですが、そのファイルが属するフォルダーにアクセスするのはスムーズに行きません(右クリックの項目に「ファイルの場所を開く」があればいいんですけどね)。

「最近使ったフォルダー」復活させるにはレジストリをいじればよい(たとえば、こちら参照)のですが、「最近使ったフォルダー」をクイックアクセスの先頭に表示するようにしても、いつのまにか後ろの方に移動してしまいます。その結果、現在作業中のフォルダーにアクセスする度に、エクスプローラーを開く→クイックアクセスをスクロールして「最近使ったフォルダー」を探す→「最近使ったフォルダー」をクリックするという操作を頻繁に行うことになり、かなりフラストが溜まっていました(Windowsって余計な機能が多い割にかゆいところに手が届かないことが多いですよね)。

「最近使ったフォルダー」をクイックアクセスのトップに固定する方法をずっと探していましたが見つかりませんでした。

しかし、Quick Access Popupというユーティリティにより、別のやり方ではありますが、この問題も解決しそうです。このアプリによりデスクトップ上のマウス右クリック(および、ホットキー)に任意のフォルダーを登録することができます。自分の場合はホットキー(SHIFT+CTRL+R)で「最近使ったフォルダー」を呼び出せるようにしました。これによりマウスカーソルがどこにあっても、カーソルのすぐそばに「最近使ったフォルダー」のリストが表示されます。めちゃくちゃ効率アップです。フリーウェアですが、このまま問題なく使えるようなら作者に寄付しようと思いました。

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インターネット出願ソフトの通信エラーメッセージについて

先週末、事務所の引越し後の、ネットの開通とPCのセットアップが終わったので最も重要なインターネット出願ソフトのチェックをしました。「発送書類の受取」を行うと、「V5IPX9999E 通信処理中に異常が発生しました。(略)connect 関数でエラーが発生しています」と如何にもシステム系のエラーのようなメッセージが表示されます(週末は発送書類の受取はできないですが、正しく動いていれば「時間外です」といったメッセージが表示されるはずです)。

「何も変えてないのに動かなくなった案件」かと思い、ファイヤウォール、プロキシ周りといろいろ調べてみましたが変わりません。2時間ほど奮闘後、この週末は電源メンテで特許庁のサーバが落ちていることが判明しました。告知をちゃんと見てない自分が悪いのですが「メンテ中です」みたいなエラーメッセージを表示する仕組みにはできないものでしょうか?

よくよく思い返せば以前も同じようなパターンには遭遇していたので、すぐわかるはずだったのですが、今回は事務所の引越し(ネットの引越し)と同時だったので、知らないうちに何か環境いじってしまったんじゃないかなーとの疑心暗鬼で無駄な時間を使ってしまいました。

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事務所を引っ越すので手続の備忘録

事務所を引っ越すことにしました。いろいろと面倒くさいですね。少なくとも住所変更は以下が必要と思うので備忘録的に書いておきます。

1.特許庁(識別番号):インターネット出願ソフトから請求可能です(電子証明書のタイプによってオンラインではできないこともあるようです、私はマイナンバーカードを使ってますが問題なく手続できました)。
2.弁理士会(弁理士ナビ):会員用フォーラムから弁理士ナビの変更をリンクをたどり、フォームから入力・印刷後に郵送する必要があります。
3. 弁理士協同組合:弁理士ナビを直しても自動的には直りません。所定のフォームはないのでメールで連絡します。
4. WIPO(マドプロ/PCT):これからやります(WIPOとのやり取りは基本メールなので急ぐ必要はなさそうですが)。
5. 各国特許庁:マドプロ経由の商標等、現地代理人がいない案件があるので、万一の郵送の漏れがないように変更しておく必要があります。これからやり方を調べます。
6. 海外代理人

税務署や銀行関係は自宅を本店にしているので特に変更の必要ありません。

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デュアルSIMによる「ギガ乞食」生活について

スマホをGoogle Pixel 5a(5G)に買い換えました。そのついでにソフトバンクの通信プランをミニフィットプラス+に変更しました。月に3GBまでなら比較的安く使えますが、それ以上だと追加はできず速度制限がかかるというプランです。今までの実績では月1GB〜2GBくらいしか使ってないので問題ないのですが、何かの緊急時にテザリングができないなんてことになるとちょっと困ります。Google Pixel 5aはデュアルSIMをサポート(物理SIMとeSIM)しているので、月額料金無料の楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT VIというプランを契約してみました。1GBまでなら無料、それ以降は最大でも月額2980円で無制限に使えます。

楽天はイマイチ電波の入りが悪いという話もあるので、AUのpovo 2.0というのも契約してみようと思います。こちらも月額料金無料で、必要に応じて「トッピング」という形でデータ通信料を購入する形になります。

デュアルSIMってしょっちゅう海外出張に行く人とか、複数の電話番号を持ちたい人専用かと思っていましたが、そんなことはなく、データ通信料金を安くしたい場合にもきわめて有効ということがわかりました(もはや常識であって自分が知らなかっただけと思いますが)。

以下、いくつか注意点というかヒントです。

デュアルSIMということで、同時に使える(通話待受にできる)のは2つまですが、eSIMを2個以上ダウンロードして切り替えて使う分には10個くらいでも大丈夫のようです。

SIMを切り替えて使うのはめんどくさいですが「SIM切替スイッチ」といったアプリがあると多少簡単になります。データ通信量の通知機能を使って1GB超えそうになったら別のSIMに切り替えるようにすることで「ギガ乞食」にふさわしいケチケチ運用ができます。

ソフトバンクを通話のみにしてデータ通信はeSIMで行うようにすればもっと安上がりかと思いましたが、ソフトバンクは通話のみの契約は受け付けてくれないので、最低でもミニフィットプラン+の契約は必要です。

eSIMはダウンロードしてアクティベートするときに、そのスマホと対応付けられます。複数のスマホで同時に使うことはできません(これができたらクローン携帯ができてしまうので当たり前と言えば当たり前です)。対応付いているスマホの変更には手数料3000円くらいかかります。Rakuten UN-LIMIT VIの申込した時に、最後に「通信プランだけでいいんですか端末も買いませんか?」と聞かれたので、キャンペーン中の実質無料スマホをゲットするのもありかなと思いましたが、それやるとデュアルSIM運用への切替に手数料が発生する可能性があるのでやめておきました。(追記:コメントいただきましたが、UN-LIMIT VI、今は無料でeSIMの機種間移動ができるようになったそうです。そういうことなら、RAKUTEN HAND無料でゲットしておけばよかったです。)

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