顧客情報の流出元をトレースするためのライフハック

大昔の話ですが、アメリカの掲示板で、顧客情報を登録する時にミドルネームを登録先ごとに変えておくというやりかたが紹介されていました。たとえば、John Smithさんという人であれば、ベネッセに登録する時はJohn B Smith、TSUTAYAに登録する場合はJohn T Smithという名前で登録するということです。こうしておくと、どういう名前でDMが来たかによって、自分の顧客情報の流出元が明らかになるというわけです。

おもしろいやり方ですが、ミドルネームという概念がない日本では使えないなと思っていました。

しかし、NHKの報道によれば、今回のベネッセ事件でも「ベネッセにしか登録していない住所の表記と同じ表記でジャストシステムからダイレクトメールが届いた」ことから、以前からベネッセからの情報流出が疑われていたそうです。上記のように流出時の流出元特定のために意図的に独自の住所表記を使っていたのか、偶然なのかわかりませんが住所をちょっと変えるだけならそれほど大きな副作用なしに日本でもできますね。

住所本体を変えると名寄せの時に削除されてしまう可能性がありますし、本来希望した郵便物が届かなくなる可能性もあるので、マンションの部屋番号の末尾に枝番みたいな感じで付加するとよいんじゃないかと思います。たとえば、部屋番号が304であれば、ベネッセの場合は304B、TSUTAYAの場合は304Tといった具合です(例としてTSUTAYAを使ったのは特に深い意味はありません)。これでも名寄せされると削除されてしまう可能性はありますが。

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音響カプラーみたいなO2Oテクノロジーについて

楽器の練習でカラオケ館をよく使うのですが、先日、会員カードを忘れていったら、この機会にケータイ会員になりませんかと言われたので、ZeetleというアプリをiPhoneにインストールして会員になってみました(あんまりこういうことはやらないのですが、会員カード持ち歩かなくても割引になるのは魅力的で抗しがたかったので)。

さて、このZeetleというアプリ、なかなかおもしろい仕組みになってます。アプリを起動して、店頭にあるリーダーにiPhoneをかざすと「ジジジー」という音がしてデータ交換が完了します。データを音にエンコードしてマイクから入力しているわけです。

iPhoneはFelica機能がないのでO2Oのシナリオにおける店頭でのデータ転送には、QRコードをカメラで読んでサーバに転送してなんてステップが必要だったわけですが、音で転送すれば直接的にデータをやり取り可能で操作が簡単です。「音響カプラー」みたいな逆転の発想だと思いました。

音声によってスマホ間のデータ転送もできるみたいです。位置情報を使ってサーバ経由で、だとか、Bluetoothでペアリングして、なんて方法よりも簡単で機種依存性も低いのが良いですね(そんなに大量のデータは転送できないでしょうが)。

テクノロジーを開発したのは北海道のBUG(現BUG森精機)の関連会社で、関連特許も出願されているようです(国際出願:PCT/JP2011/077860、日本国内移行:特願2012-508845)(まだ中味は詳しくは見ていませんが、まだ審査請求はされてないようです)。

ステマではありません。念のため。

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三井住友銀行のネットバンクのパスワード仕様改悪が直った件

ちょっと前に書いた三井住友銀行のネットバンクで、新トークンの利用開始に伴って、パスワードが強制的に数字4桁にされてしまう件ですが、7月5日付けでようやく改善され英数字4〜8文字のパスワードが使用できるようになりました。要は改悪前の状態に戻ったということになります。

まずは一安心ですが、どうせ仕様変更するなら英数字16文字くらいまで使えるようにはしてほしかったと思います。

英数字8桁あればブルートフォース系の攻撃に対しては(少なくとも今のところは)安全であると理解しています。しかし、最近は、あるネットサービスで流出したパスワードリストを使って別サービスで使う攻撃が出てきています。これだとサービス間で同じパスワードを使っていれば、何桁であろうが危険です。

上記攻撃に対しては、サービスごとに違うパスワードを使えというのが正しい回答だと思いますが、実際には無数のサービス全部で違うパスワードを使うのは困難ですね。こういう時には、8文字の(辞書攻撃に対して強い)パスワードに対してサービスごとに自分で決めたID(たとえば、twitterであればt)を付加して使うと便利です(パスワードリスト型攻撃に対しては多少脆弱になると言われればそうなのですが)。なので、パスワードの桁数は9桁以上であってほしいのです。

ネットバンクの場合は、メールアドレスをIDとして使うことはないので、外部サービスで流出したパスワードリストで攻撃されることはあまりないとは思いますが、気持ちの問題です。

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【私的ネタ】大腸憩室炎で入院中です

先週の金曜日から大腸憩室炎で入院中です(4年ぶり3回目)。憩室炎というのは、加齢によってできる大腸のくぼみのような部分(憩室)が炎症を起こす病気です。病気の性質という点では盲腸のような感じで早めに対応すれば何の問題もないですが、こじらせて腹膜炎を併発したりするとどえらいことになるので注意が必要です。カンニング竹山がちょっと前にこの病気で入院してましたね。

50歳を越えると多くの人に憩室ができるそうなので、憩室炎のリスクは誰にでもあります。単なる食あたりかと思って病院に行くのが遅れると大変なことになることもあるので、早期の判定が重要です。

自分の経験から言うと、まず、普通の食あたりであればお腹を押すと痛みが和らぐことが多いのですが、憩室炎の場合、かえって痛くなります(特に押した状態から離した時に痛みが来ます)。また、下痢ではなく、腹が張る感じになり、吐き気がします(自分が最初にこの病気になった時は、吐き気から「腸閉塞?」と思って救急車呼んだのが幸いしました)。微熱が出ることも多いです。

治療は、絶食、安静、抗生物質です。絶食が必要ということは点滴が常に必要ということなので通常は入院するしかないですね。

現在は、別に熱が出て頭がぼ〜としたりとか、痛みで死にそうだとかいうわけではなく、単に点滴しているだけなので病院で普通に仕事しています。出願案件は電子証明書の関係で仕事場のPCからでしかできないので外出許可をもらってやってます(インターネット出願ソフトも早くクラウド対応して欲しいものです)。

このブログも病室のベッドで書いています(iPhoneのテザリング使用)。WiFiのアクセスポイントをサーチすると”xxx’s iPhone”というSSIDがいくつかあることから同じように病室でWiFi使っている人も多いようです。電波が機器に影響をーなんて話も昔はあったようですが、現在では、ほとんどの病院が(おそらく緊急病棟等をのぞき)WiFi OKになていると思われます。

どうせなら有料でもよいので病院でもWiFiのサービスを提供して欲しいものです(それとUSB充電ポート)。

ところで今回は症状が比較的軽かったので普通に外来に行ったら、即CTと血液検査で即入院(白血球跳ね上がってました)ということになりました。前回は救急車呼びましたが、10分くらいで来てくれてすぐ救急病院ディスパッチして即CT検査で確定診断(そのまま入院)です。これらすべて健康保険内ですんでしまうわけで、日本の医療制度ってすごいですよね。これがいつまで続くのかわかりませんが。

一部の方には仕事の遅滞でご迷惑をおかけするかもしれませんが、何卒よろしくお願いします。

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【小ネタ】誰もが見たことがあるアレの立体商標について

twitterで商標速報botをフォローしています。特許庁の商標公開公報をひたすらフィードするだけのボットで、おもしろいというだけでなく、クライアントの商品名に似た勝手出願が行なわれていないかの監視もできるという点で実務上の価値もあります。中の人に感謝したいです。

さて、この商標速報botのツイートから(弊所のクライアント等とは全然関係ないですが)ちょっと興味深い出願を見つけました。商願2014-45393、あの誰もが目にしたことがあるものの立体商標です。

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出願人はクイックロック・コーポレーション(米国企業)、指定商品は「第20類 袋や包装をとじるためのプラスチック製クリップ,包装用プラスチック製袋口止め具,袋用プラスチック製口止具」です。

クイックロック・コーポレーションの日本法人のサイトを見ると、これの正式名称が「クロージャー」であることがわかりました。しかも、1952年からある長い歴史を持つ商品のようです。

以前にホンダスーパーカブの立体商標の記事で書いたように、商品の形状そのままを立体商標として登録するのはハードルが高く、使用による識別性(セカンダリーミーニング)があることを立証しなければいけないのですが、このケースはどうなるのでしょうね?

なお、商標が識別性を獲得しているかどうかは需要者の視点で判断されます。この商品について言えば需要者は一般消費者ではなく、パン等のメーカー、あるいは、流通業者(「クロージャー」を買っている人)になりますので、一般消費者として「特定のメーカーの商品の形状と認識していない」と思っていてもそれはあまり関係ないことになります。

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