【お気に入りガジェットシリーズ】USBデバイスサーバ

仕事場やプライベートの部屋がちらかる最大の要因と言えばやはり書類でしょう。自分は、ScanSnapと裁断機を買って、原本が必須なものを除いたすべての書類や雑誌類を電子化するようにしてから部屋がだいぶ片付くようになりました。言うまでもないですが、CDもリップしてオリジナルを別の場所にしまっておくことでかなりスペースが節約できます。

部屋をすっきりさせる上でのもうひとつの障害にケーブリングがあります。当然ながらLANは無線化することですっきりしますが、USB系のデバイスは困ってしまいます。私もScanSnapに加えて、Brotherの住所ラベルプリンタとCASIOのネームランドのプリンタをUSB接続して常用してますが、できれば机の上は空けておきたいのでこれらのUSB機器は遠くに置きたいです。ところが、USBケーブルは仕様上は5mまでしか延ばせませんし、LANケーブルに比較して太めなので取り回しに困ってしまいます。

ということで、I-O DataのETG-DS/US-HSという型番のUSBデバイスサーバという製品を買ってみました。LANを経由してUSB系のデバイスを接続するための製品です(なお、各パソコンに専用クライアントソフトが必要です)。他にも同種の製品がありますが外見が似てるのでOEM元はひとつなのかもしれません。

ケーブリングがすっきりする以外に、この種の製品が提供するもうひとつのメリットとしてひとつのUSB機器を複数のパソコンから切り替えて使えるということがあります。当然ですが、プリンタ系以外のデバイスのほとんどは一時点でひとつのパソコンからしか使えませんから、あるパソコンで接続を開放して、別のパソコンで接続するという操作が必要になります(それでもケーブル抜き差しするよりは全然楽です)。

ScanSnapと上記のプリンタ系デバイスは快調に動作しています。細いLANケーブルを壁際に這わせて3つのUSB機器をつなげますのでかなり配線がすっきりしました。USBデバイスでもリアルタイム性が重要なワンセグチューナーだとかオーディオ系はダメです。ネットのレビューで、USBのHDDをつないでどーしたこーしたと書いてあるものがありましたが、HDD共用は素直にNASを使うべきではと思います。

なお、さらにLANを無線化したらどうなるかと思いバッファローのイーサネットコンバータを使ってみましたが、ScanSnapの反応が明らかに悪くなったのでやめました。無線化したところでどっちにしろ電源ケーブルは必要なのでまあ有線でもしょうがないかなと思います。

USB機器を多数使用していて机の上(PC周辺)をすっきりさせたい方にお勧めです。

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【NetApp Analyst Day便り】ABCで考えるBig Data市場

Lucene Revolution関連のエントリーもあといくつか書く予定(エグゼクティブへのインタビュー、および、The Guardinaとミクシィの講演に関する記事を書く予定)ですが、先にその翌週にサニーベイルの本社で開催されたNetApp Analystイベントについて書きます。一般にアナリストイベントはNDAがかかってる内容が多いので差し障りのない部分のみ書きます。

まず、NetApp社の業績ですが、収益22%増(製品収益27%)と好調です。エンタープライズ・ストレージ・ベンダーの中ではダントツの成長率。一般的にはエンタープライズ・ストレージなんて完全にコモディティ化しているという認識があるかもしれませんが、規模の経済とイノベーションによる差別化があればまだ魅力的な市場でしょう(もちろん、新参企業の参画はほぼ不可能ですが)。

NetApp社のCSF(重要成功要因)ですが、シンプルな製品ライン(ハード的にはNASもSANもなくてすべてソフトウェア層での話)、レガシーぽい製品がほとんどない、着実な製品イノベーションとM&A、そして、何よりもフォーカスの効いた戦略などかと思います。また、営業チームが優秀という要素もあるのかもしれません。

ということで、経営陣の最大の課題はどこかに買収されるのではないかということだけでしょう(もちろん、買収されたところでビジネス的に好調でありさえすれば何の問題もないのですが)。

さて、ストレージ・ベンダーとしては当然のことですが、NetApp社の将来の重要なビジネス機会として”Big Data”があります。今回のイベントでも”Big Data”に特化したセッションがありました。

業界における”Big Data”の定義は多少あいまいですが、基本的には大容量(数100テラバイトからペタバイト級)で非定型(非構造型)のデータを活用したソリューションと考えればよいでしょう。大容量かつ非定型というところがポイントです。大容量というだけであれば、通常のRDBMSでも数PBまではカバーできてしまうのでそれほど特別に考えることはありません。

さて、NetApp社は”Big Data”の市場機会をAnalysis、Bandwidth、Contentsの3つのサブセグメントに分割して戦略立案しています。ちょっと強引ですが、ABCで覚えやすいですね。

Aは、大容量・非定型データの分析でいわゆるHadoop/MapReduceの応用分野です。一般に”Big Data”というとこの分野を指すことが多いと思います。この分野では、信頼性の高いストレージによるエンタープライズHadoopを目指していくようです。

Bは、ビデオ・ストリーミングなどの多大な帯域幅を消費する応用。これからもさらなる成長が期待されます。

Cは、アーカイブなどのソリューション。ヘルスケアを始めとしてストレージ需要の大きなドライバーです。まあ、”Big Data”という言葉が出る前からこの市場はありましたが。

NetAppは各セグメントごとの市場機会の規模予測もしてるんですがちょっとそれはここには書けません。かなり強気の予測をしていると感じました。まあ、ネットバブル再来の米国と今の日本とではかなりセンチメントが違うと思いますが。

全体的には製品ラインがすっきりしていること、かつ、市場全体の今後も明るいということも相まってかなりフォーカスが効いた戦略であるという好印象を持ちました。また、社員の方がフレンドリーで感じが良いというのもこの会社の特徴です(他のベンダーの愛想が悪いというわけではないですが)。一番調子が良かったころのサンを見ているような印象です。

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【Lucene Revolution便り】Big Dataテクノロジーは(多くの場合)過剰設備

Lucene Revolutionの2日目です。


2日目のキーノートは米国のリサーチ会社Redmonk社のStephan氏による”All Data Big and Small”という講演。Redmonkは大昔にこのブログでも触れたと思いますが、リサーチレポートはCreative Commnsベースで無料で提供し、カスタムリサーチやコンサルティングで収益を上げるというビジネスモデルのブティック系リサーチ会社です(テックバイザーもこのモデルを真似たいのですが全然できてません)。このプレゼンテーション資料(ちょっと高橋メソッド入ってます)もRedmonkのサイトでCCベースで公開されています。

内容としては、今まではRDBMSで何でもやろうとしてたけどこれからは複数ツールの使い分けになるよというよく聞くお話しですがよくまとまっているなあという感じ。ただ、Big Data系のテクノロジーが大量に生まれている最近の状況を指して「非リレーショナル・テクノロジーのカンブリア爆発」とたとえたのはちょっと面白かったです(会場でもウケてました)。もうひとつ注目すべきが「Big Data系のテクノロジーが必要なほどのデータを抱えている企業はそれほど多くない、ほとんどの企業にとってNoSQLなどのBig Dataテクノロジーはoverkill(やり過ぎ、過剰設備)である」という見解です。米国企業は日本企業と比べて多くのデータを所有する傾向があると言われていますが、それでも大多数の企業がNoSQLデータストアやHadoopを必要とするようなレベルまではまだ至っていないというのが実情のようです(もちろん近い将来にこの状況が変わることは十分予測されます)。


キーノートの次のパネルはLuceneのコミッターによるパネル。正直自分には全然わかりませんでした(笑)。さすがにコード書いてないと付いていくのは困難。Luceneのコミッターの多くはLucid Imagination社の人(その典型はSolrの創始者であるYonik Seeley氏)ですが、それ以外の組織に属している人も結構いるようです。


Lucid Imagination社のCEO、Eric Gries氏と単独インタビューしました(内容は別エントリーで書きます)。しかし、自分は寝癖ひどすぎますね(笑)。


ミクシィの伊藤敬彦氏によるサーチにおける「もしかして機能」の実装のお話し。なかなか興味深かったです。ログをHadoopでブルートフォースに分析して変換間違い/入力間違いの変換表を作るというやり方なんですね。


ウチダスペクトラムのRahul Agarwalla氏によるサーチアプリケーションサーバSMART/Insightの紹介。以前はFAST ESPをサーチエンジンとして使っていたのですが、MicrosoftによるFASTの買収等に伴いLuceneを中心にする方向性に転換したそうです。FASTと比較してLuceneは半分のコストで5倍の性能、つまり、価格性能比が一桁違うそうです。もうサーチエンジンのコア部分はOSSで必要にして十分じゃないかという見解の根拠のひとつになるのではと思います。


イベント最後のパネルはPostgreSQLコミッター、Luceneコミッター、The Guardianの中の人による”Search for Tomorrow (RDBMS for Yesterday)”というパネル。タイトルは刺激的ですが、まあ、結局は使い分けですよねえみたいな感じでした。ここでも、再度、「NoSQLは多くの場合overkillだよねえ」みたいな話が出ていたのが興味深かったです。

次回のエントリーでは個別のインタビューに関して書きます。

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【Lucene Revolution便り】サーチエンジンもオープンソース化が必然の流れ

サンフランシスコで5/25から2日間にわたり開催されているサーチエンジンのイベントLucene Revolutionに来ています。Luceneはまだ日本ではあまり有名ではないかもしれませんが、Apacheのトッププロジェクトとなっているオープンソースの全文検索ソフトです。サブプロジェクトとして管理機能やキャッシュ機能を付加したサーチサーバSolr(ソーラー)(注:aがないのはミススペルではありません)があります。

Lucene/Solrはtwitter、eBay、Yammer、LinkedIn、Salesforce.com等々の大手Web系企業を中心に普及が広まっています。機能的には商用のサーチソフトと同等、スケーラビリティ的には商用ソフトを上回るとの評価があります。昨年の秋頃にtwitterのサーチ機能が急にまともになりましたが、あれはLuceneを採用したからなのです。

今回のイベントはその名の通りLucene/Solrに特化した開発者向けのイベント、主催者は、Lucene/Solrのサポート、研修、コンサルティング等を提供しているLucid Imaginationという会社です(Linuxの世界で言えばRedHatに相当するような会社と考えればよいでしょう)。


参加者数は約450名、こじんまりしたイベントです。


スポンサー企業はこんな感じ、Salesforce.comの名があります。


Lucid Imagination社CEOのEric Gries氏自ら司会進行、アットホームだなあ。


DBMSによる定型データ管理からサーチによる非定型データ管理へというパラダイムシフトについて説明、言うまでもなく確実に起きているトレンドです。


キーノートはLucid Imagination社CTOのMark Krellenstein氏によるサーチの歴史と将来の話、すばらしいオーバービューでした。同氏には個別インタビューもしておりますがいかにもサーチオタクという感じのtechieな方でした。個別インタビューについては別途エントリーにします。


もうひとつのキーノートは英国の歴史ある新聞The GuardianのStephen Dunn氏による新聞サイトのオープン化(プラットフォーム化のお話し)、紙のイメージをそのまんまWeb化して「ネット対応した」と言ってるどこかの国の新聞社に是非聞いて欲しいお話しでした。これも別のエントリーとして書く予定です。


Yammerのエンジニアによるソーシャルメディアのサーチ機能における課題のお話し、複数更新の競合やレプリカの不整合の調停処理に苦労したというようなお話しでした。


ユーザーからの質問にLunce/Solrのコミッターが直接答えるというパネル、正直、内容は実際にコーディングしたことがないと理解困難でした。まあ、ユーザーが直接開発者と対話できるオープンソースならではという感じがします。

初日を通じて感じたことは、OSの世界(少なくともWeb向けのOSの世界)におけるLinuxがそうであるように、サーチの世界でももうオープンソースで全然OKなんじゃないかということです。サーチ機能本体ではなくサーチを使って何をするかというところでマネタイズしていく時代が来たことを強く感じました。

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【お気に入りガジェットシリーズ】USBサブディスプレイ便利です

本日夜より2週間にわたりサンフランシスコ出張です。目的は、オープンソースのサーチエンジンLuceneのイベントLucene Revolutionの取材とNetApp社のアナリストイベントの2連発です。

長期海外出張になるとホテルでの仕事環境が重要になってきます。普段の仕事場の作業環境と比べると、ネットが遅い、プリンタがない等はしょうがないとして、ノートPCの小さいディスプレイだと作業効率が上がらないという問題もあります。私は仕事場では23インチディスプレイをデュアルで使って、それに慣れきっているのでモバイル環境でもデュアルディスプレイで作業したいと感じることがあります。

ということで、USBで接続できる小型サブディスプレイを買ってみました。センチュリー社のplus one LCD-10000Uという製品です。10インチ画面で15,000円くらい。USBケーブルでノートPCと接続することで簡単にデュアルディスプレイ環境を実現できます。バスパワーで稼働するのでACアダプター不要(USBの電力が足りない時用に2ポートで給電する特殊ケーブルも付属していますが、ThinkPad X60Sの場合は1ポートで問題なく動作しています)。

画面サイズ的にはThinkPad X60s(12インチ)とベストフィットという感じです。はっきり言って画質はよろしくありません(価格コムやAmazonの評価がイマイチなのもその辺が影響しています)が仕事で使う分には必要にして十分です。ノートPC環境でも原文と翻訳文を並べて翻訳作業したり、情報参照用にブラウザ開きながら文書書いたり、twitterやfecebookの画面を常に開きながら仕事したりする(笑)のが飛躍的に楽になりました。なお、デュアル構成ではなくてミラー構成(同じ画面を2ディスプレイに表示)にもできますので、商談時にプレゼン画面をお客様に見せる時にも便利です。

角度が調整できるスタンドも付いてます(スタンドが別部品だと必ずなくすのでこれ大事)し、画面保護用のプラスチックのフタが付いてるので気楽にカバンに突っ込んで運べます。そんなに高い製品ではないので持ってても損はないのではと思います。

なお、仕事場の環境につないでトリプル・ディスプレイ環境にもしてみました。確かに動作はするのですが、トリプル・ディスプレイ(しかも1つだけ画面サイズが違う)だとマウスポインターがどこに行ったかわからなくなってかえって使いにくいと思いました。明示的な動作をしないとサブディスプレイにマウスポインターが飛ばないようなUIが実現できればもう少しましだと思うのですが、実装はちょっと難しいかもしれません。

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