【NetApp Analyst Day便り】ABCで考えるBig Data市場

Lucene Revolution関連のエントリーもあといくつか書く予定(エグゼクティブへのインタビュー、および、The Guardinaとミクシィの講演に関する記事を書く予定)ですが、先にその翌週にサニーベイルの本社で開催されたNetApp Analystイベントについて書きます。一般にアナリストイベントはNDAがかかってる内容が多いので差し障りのない部分のみ書きます。

まず、NetApp社の業績ですが、収益22%増(製品収益27%)と好調です。エンタープライズ・ストレージ・ベンダーの中ではダントツの成長率。一般的にはエンタープライズ・ストレージなんて完全にコモディティ化しているという認識があるかもしれませんが、規模の経済とイノベーションによる差別化があればまだ魅力的な市場でしょう(もちろん、新参企業の参画はほぼ不可能ですが)。

NetApp社のCSF(重要成功要因)ですが、シンプルな製品ライン(ハード的にはNASもSANもなくてすべてソフトウェア層での話)、レガシーぽい製品がほとんどない、着実な製品イノベーションとM&A、そして、何よりもフォーカスの効いた戦略などかと思います。また、営業チームが優秀という要素もあるのかもしれません。

ということで、経営陣の最大の課題はどこかに買収されるのではないかということだけでしょう(もちろん、買収されたところでビジネス的に好調でありさえすれば何の問題もないのですが)。

さて、ストレージ・ベンダーとしては当然のことですが、NetApp社の将来の重要なビジネス機会として”Big Data”があります。今回のイベントでも”Big Data”に特化したセッションがありました。

業界における”Big Data”の定義は多少あいまいですが、基本的には大容量(数100テラバイトからペタバイト級)で非定型(非構造型)のデータを活用したソリューションと考えればよいでしょう。大容量かつ非定型というところがポイントです。大容量というだけであれば、通常のRDBMSでも数PBまではカバーできてしまうのでそれほど特別に考えることはありません。

さて、NetApp社は”Big Data”の市場機会をAnalysis、Bandwidth、Contentsの3つのサブセグメントに分割して戦略立案しています。ちょっと強引ですが、ABCで覚えやすいですね。

Aは、大容量・非定型データの分析でいわゆるHadoop/MapReduceの応用分野です。一般に”Big Data”というとこの分野を指すことが多いと思います。この分野では、信頼性の高いストレージによるエンタープライズHadoopを目指していくようです。

Bは、ビデオ・ストリーミングなどの多大な帯域幅を消費する応用。これからもさらなる成長が期待されます。

Cは、アーカイブなどのソリューション。ヘルスケアを始めとしてストレージ需要の大きなドライバーです。まあ、”Big Data”という言葉が出る前からこの市場はありましたが。

NetAppは各セグメントごとの市場機会の規模予測もしてるんですがちょっとそれはここには書けません。かなり強気の予測をしていると感じました。まあ、ネットバブル再来の米国と今の日本とではかなりセンチメントが違うと思いますが。

全体的には製品ラインがすっきりしていること、かつ、市場全体の今後も明るいということも相まってかなりフォーカスが効いた戦略であるという好印象を持ちました。また、社員の方がフレンドリーで感じが良いというのもこの会社の特徴です(他のベンダーの愛想が悪いというわけではないですが)。一番調子が良かったころのサンを見ているような印象です。

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