今年のキーワードはBEING PHYSICAL

言ったもん勝ちだと思うので、先に言っておきます:BEING PHYSICAL。

今日の技術産業がデジタル技術によって推進されているのは敢えて言うまでもないと思いますが、ピュアデジタルな世界は割と方向性が見えていると思います。デジタルな世界のメガトレンドであるクラウド、ソーシャル、ビッグデータを考えてみましょう。もちろん今後も数多くのイノベーションが起きていくでしょうが、そのほとんどは持続的イノベーションであり、過去の延長線上にあるものです。実際、これらの分野における書籍やメディア記事を読んでも「なんか過去の話の焼き直しだなー」と思うことが多いですね。

一方、短期的に真にゲームチェンジャーとなりそうなイノベーションは、たとえば、ウェアラブル(スマートウォッチ、スマートグラス)、ロボット、自動運転車、ドローン等々デジタル技術間連ではありつつ、物理的な機械装置が関連しているものが多いと思います。Googleが着々とこれらの分野に投資をしているのは注目に値します。

ブルーオーシャン市場を目指すならばデジタルに軸足を置きつつ、フィジカルな(物理的な物の)世界での差別化を目指す必要があると思います。

ところで、Being Physicalとは、もちろんBeing Digitalのもじりです。Being Digitalは当時MITメディアラボ所長だったニコラス・ネグロポンテによる1995年発刊の書籍タイトルです。

アトム(物質)からビット(情報)への価値の移動、デジタルによる適応性(Adaptability)と自己記述性が生み出す革新、「情報に関する情報」の価値(「TV Guide(雑誌)の出版社の利益は米国4大TV局の利益を合わせたよりも大きい」なんて例が挙げられていました)など当時はかなり目から鱗だった記憶があります。

今にしてみれば当たり前のことばかりですが、これらを1995年の時点でまとめ上げていた点が素晴らしいと言えます。1995年というとまだインターネットがビジネスになるか(パソコン通信じゃないとマネタイズできないんじゃないか)なんて議論がされていた時期です(実際、Being Digitalの中でもインターネットはほとんど議論されていなかったと思います(原書が手元にないので確認できませんが))。

このBeing Digitalが予測した1995年頃から現在までのアトムからビットへのシフトにちょっと揺り戻しが来始めていると言えると思います。

さて、知財という観点から言うと、物理的な機械装置は発明該当性を認められやすい(単なる人為的な取り決めとされる可能性が低い)こと、そして、商品を見れば容易に模倣できてしまうことが多いことから、特許権による保護はピュアデジタルな世界以上に重要と言えます。また、デザインが製品の重要差別化要素になることから、意匠権によるデザインの保護もますます重要になってくるでしょう。弊所は今まであまり意匠はやってなかったのですが、これからは積極的に対応していこうと思っています。

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