【Teradata PARTNERS便り】今年のゲスト基調講演者はドンタプスコット

今年のPARTNERSの基調講演は拙訳『デジタルネイティブが世界を変える』(原題: Grown Up Digital)の著者であるカナダのコンサルタント/リサーチャーのドン・タプスコット氏でした。

一昨年のPARTNERSの基調講演者は拙訳『ライフサイクルイノベーション』(原題: Dealing with Darwin)の著者であるジェフリームーア氏、そのときは、Teradata社にお願いして講演後にごあいさつをお願いしましたが(関連ブログ記事『ジェフリームーアさんとお話ししました)、今年も同じパターンとなりました。

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握手をしたタプスコット氏の手は大きくて暖かでした(笑)。

さて、講演の内容ですが基本的には著書の内容の抜粋でした。なので、興味がある方は『デジタルネイティブが?』を買ってください(笑)。本ブログにもちょこっとだけ抜粋してます(関連ブログ記事)。

と言いつつ、本には書いていなかったいくつか最新の事例も紹介していました。

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卒業後の収入の2%を毎年死ぬまで支払うので私が大学に行けるよう出資してくださいとeBayに出品したデジタルネイティブ世代の話(すぐにeBayの規約違反で削除されてしまったようですが)。

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Ryppleというサイト。自分の仕事上の関係者(信頼できる人々)にサーベイ(例: 今日の自分の講演はどうだったか?)を送り、匿名で返事をもらえるという仕組み。facebookと連動しているようです。

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ブロガー集団を中心としたネット新聞であるThe Huffington Postと伝統的新聞であるThe New York Timesのユニークビジターの違いを表わしたグラフ(赤い方がNY Times)。注目すべきはこのデータを生成したcompete.comというサイトです。Alexaのようにサイトのアクセス数調査を行なう会社なのですが、複数のサイトのビジター数がどのように変化しているかを簡単にグラフ化できるようになっています。マーケティング担当者が競合サイトとの比較を行なうのには便利そうです(ただし、米国内のネットユーザーしか調査対象になっていません)。

ところで、TeradataというとITベンダーの中でもかなりエンタープライズ寄りであり、デジタルネイティブとかソーシャル・メディアとかとの距離があるかもしれません。しかし、Teradataユーザー会代表による別のスピーチでは、LinkedInやfacebookのサービスデリバリチャネルとしての重要性が強調されていました。また、メディア向け会見ではちゃんと冒頭に公式ハッシュタグを指定するなど、twitterによる中継も前提としているようでした。米国に来る度に思うことですが、ソーシャル・メディアはエンタープライズITの世界にも深く関係するようになっています。ちょっと日米の差を感じるところです。

カテゴリー: IT パーマリンク

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