実用新案設定登録前の住所変更について

権利の設定登録直前になってクライアントから実は引っ越してますとの情報をもらうことがあります。この場合、当然ながら設定登録前に住所変更を済ませたいところです(登録後に住所変更すると印紙代かかりますし、特許証(登録証)記載の住所は仮に再発行しても直らないため)。特許や商標の場合であれば、特許料(登録料)納付書の【その他】欄で、住所変更届提出済みと書いておけば、住所変更の手続が完了するまで設定登録を待ってくれるので、確実に新住所で設定登録を行うことができます。

しかし、実用新案の場合には、登録料納付というステップがないのでこのやり方が取れません。実用新案出願直後に住所変更届を出して、上申書を出して、十分な期間があるから大丈夫だろうとたかをくくっていたら、何と旧住所で登録証が発行されてしまいました。特許庁登録室に問い合わせると、住所変更届けの電子化に2カ月(一般に、コロナ禍のせいで電子化はやたら時間がかかります)ほどかかり、設定登録に間に合わなかったとのことです。なお、原簿の住所は新住所に直っているので、登録証に記載された住所だけが正しくない(古いまま)という状況になります。このような場合には、無料で登録証を再発行してもらえるとのことなのでお願いしました。

なお、一般に、上申書を出しても、登録室の担当者には届かないので、このような場合には登録室に電話しておくというのが正しい対応であると思われます。

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