【小ネタ】ネコの運動特許について

#本日は一般向けでない記事を書いたのでその埋め合わせです。

ある調べ物をしていたら、なぜかGoogleでわりと上位に、調べ物とは全然関係ない米国特許544303号(Method of Exercising a Cat(ネコを運動させる方法))が表示されました。公開公報ではなく、実際に権利を付与された特許発明である点にご注意ください。

クレームは以下のようになっています(翻訳は栗原によります、読みやすさ重視で正確性は犠牲にしました)。

1. A method of inducing aerobic exercise in an unrestrained cat comprising the steps of:
(a) directing an intense coherent beam of invisible light produced by a hand-held laser apparatus to produce a bright highly-focused pattern of light at the intersection of the beam and an opaque surface, said pattern being of visual interest to a cat; and
(b) selectively redirecting said beam out of the cat’s immediate reach to induce said cat to run and chase said beam and pattern of light around an exercise area.

2. The method of claim 1 wherein said bright pattern of light is small in area relative to a paw of the cat.

(以下略)

1.ヒモにつながれていないネコに有酸素運動を行なわせる方法であって、
(a)手持ちレーザー機器により 作られる見えない光のビームを不透明な表面に当ててネコに視覚的関心をもたらす明るい光のパターンを前記表面に生じさせる手順と、
(b)前記ビームを、ネコの手が届く範囲外に選択的に向けることで、ネコに前記光のパターンを追いかけさせる手順と
から成る方法。

2.前記の明るい光のパターンはネコの手と比較して小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法

(以下略)

image

特許「図面」もなかなか味があります。

これを日本で出願したならば、まず発明該当性(技術的思想)でアウト、産業上利用可能性でアウト、さらに、進歩性でもアウトでしょう(本特許の実質出願日は1993年ですが、自分はネコを1990年に飼い始めて、その時点で懐中電灯の光で遊ばせていた記憶があります)。

米国の場合、発明該当性、産業上利用可能性の要件はわりと緩めですし、ネコの運動方法をわざわざ出願する人はそんなにいないであろうことから先願もないということで登録されてしまったのだと思います。なお、いったん登録されましたが、その後、特許料未納により失効しています。

割という有名なトンデモ特許であるらしくWikipediaにもエントリーが出来てました。アメリカの特許制度改革の必要性を主張する論稿においてその根拠としても使われたようです。

カテゴリー: 特許 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です