読売新聞に「アップルが特許権侵害、日本人男性へ賠償命じる」なんて記事が載ってます。
「iPod(アイポッド)」のリング状の操作ボタンを巡り、米アップルが特許権を侵害しているとして、発明家の日本人の男性側がアップル日本法人に100億円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(高野輝久裁判長)は26日、同社による特許権侵害を認め、約3億3600万円賠償を命じる判決を言い渡した。
同じニュースに関するスポニチの記事では発明者の名前も載っていたので、発明者名で検索すると。当該特許は特許番号3852854号の「接触操作型入力装置およびその電子部品」だと思われます。中味を見たい方はIPDLで「特許・実用新案検索」→「特許・実用新案広報DB」→文献種別にB、文献番号に3852854を入れて検索、で見られます(固定リンクががが)。
巨額の賠償金判決が出る米国の特許訴訟とは異なり、日本の特許訴訟は和解で終わったり、ささやかな賠償金で終わることが多いのですが、(実質的に)個人発明家で、しかも、IT分野で3億円強というのは画期的だと思います(今までの日本最高賠償額は「帯鋼巻取装置」の特許に関する4億3,000万円らしいです(平成12年(ワ)第6714号))。
有効性に問題がある特許で小規模企業を恫喝訴訟したり、他人の特許を買い集めて訴訟に専念したりするのは問題ありますが、自分の頭で生み出した特許で金を稼ぐのは悪いこととは思いません。ジャパニーズドリームだと思います。