AppleのiPhone5sの新機能の一つとして、ホームボタン上に実装された指紋認証センサーがあります。めちゃくちゃ革新的とは言えないまでも、限られたスマートフォンデバイスの筐体上で機能を詰め込むためにはナイスなアイデアだと思います。
「別に指紋認証なんていらないよ」と思っている人もいるかもしれませんが、今後、スマホの決済用デバイスとしての利用が進んで行くにつれ、指紋認証などの生体認証による厳重なセキュリティはますます重要になっていくはずです。
さて、この指紋認証ホームボタンに関する特許出願が、あたかもiPhone5sの発表とタイミングを合わせたかのように、つい先日の9月5日に公開されています(もちろん、まだ権利化はされていません)。番号はUS20130231046(新しすぎてまだGoogle Patentsには掲載されてません)、出願日は2012/01/03、発明の名称は”Electronic Device With Shared Near Field Communications and Sensor Structures”(NFCとセンサー構造を共用した電子機器)です。
発明の名称が表わしているように、この出願のポイントは同じ電極を(指紋)センサーとNFCのアンテナの両モードで使えるようにする点にあります。これまた、限られたスマホのフォームファクターをできるだけ有効活用するためのアイデアと言えます。
特許出願通りに製品を作らなければならないというルールはありませんので、この機能がiPhone5sに入っているとは限りません(というかたぶん入ってないでしょう、どこかのメディアで分解記事が出ればすぐわかるでしょうが)。仮に、ハード的にNFCが既に入っているとするならばiOSのアップデートだけでNFCが使えるようになるので大変すばらしいことです(まあ、そうはならないでしょうが)。
最近、Appleはこれ以外にも生体認証系の特許を出しまくっているようです(これから公開されるものも多いでしょう)。また、おもしろそうな出願があれば紹介していこうと思います。