米国時間の11月18日にアップルが興味深い特許を取得しました(米国特許番号8,892,162)(まだGoogle Patentsに載ってないのでUSPTOへのリンクを貼りました、USPTOのサイトは図面を見るのがめんどくさいので、概要を原文で見たい方はGoogle Patents上の公開公報の方を見てください(ただし、クレームは補正が入ってますのでご注意ください))。
この特許のポイントはスマホの筐体全面に多数の圧力センサーを設けることにあります。ちょっと「蓮コラ写真」ぽいので勝手に「蓮センサー」特許と呼んでみます。
これとは別にアクチュエーターが内蔵されており、アクチュエーターの振動が各センサーにどのように伝わるかによって、今スマホがどのような状態にあるか(たとえば、テーブルなどの堅い表面上に置かれているか、手で持たれているか、ポケットやカバンの中にあるか)を判断できます。これによって、アプリの挙動を最適化することがこの特許の本質です。
具体的応用例として以下のようなケースが挙げられています。
- テーブルなどの堅い表面上に置かれていると判断された時は呼び出し音を鳴らす時間を短くする。
- 手に持たれている判断された時は呼び出し音を鳴らす時間を短くする。
- ポケットやカバンの中にあると判断された場合には時は呼び出し音を鳴らす時間を長くする。
- ポケットやカバンの中にあると判断された場合には時は、画面やボタンにタッチされてもスリープ解除しない。
- 着信時にテーブルなどの堅い表面に置かれた状態から手に持たれた状態に変化した場合には自動的に電話に応答する。
これが実際の製品に取り込まれるかどうかはわかりませんが、ピエゾセンサーはそんなに高コストではないですし、アクチュエーターはバイブレーション機能と兼用できるので実装はそんな難しくない気がします。コンテキストアウェア(状況把握)でUXを向上するという王道の特許だと思います。
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