「データには重量がある」とNetAppのCEO

正直、最近はエンタープライズIT系の仕事は減ってきましたがやっていないわけではありません。サンタクララのNetApp本社で開催された年次アナリストイベントに行ってきました。

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NetApp社は大手では唯一のストレージ専業ベンダーですが、その戦略は単なるストレージ機器だけではなく企業のクラウド戦略全般にも大いに関係するものだと思います。

NetApp社CEOのTom Georgeon氏のプレゼンで、同氏は”Data has mass. It’s hard to move.”(データには重量がある、動かすのは大変だ)と述べました。

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たとえば、1Gbpsの回線を使っても1TBのデータを転送するには半日かかってしまいます。クラウドでデータを高速分析するためにネットをまたがって大量データを常時転送するような設計をしてしまうと、全体としては全然高速化できないことになります。

下のスライドにもあるようにコンピューティング(計算)は、任意のクラウドで稼働したり、稼働中に別のクラウドにマイグレートしたりが比較的自由にできますが、(大量)データはそういうわけにはいきません。一般的なエンタープライズITでは大量データの処理は不可欠なので、この「データの重量」という制約条件を肝に銘じておく必要があります。

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そこで、同社が取る戦略は、データは最適な場所でしっかりと管理しましょうということです(もちろん、NetAppのソリューションを使ってということですが)。

この典型的ソリューションがNPS (NetApp Private Storage) for AWSです。これについては以前書きましたが、AWSのデータセンターの近隣にあるNetApp社の施設にユーザーのストレージをハウジングして、EC2上でアプリケーションを稼働する形態です。データの移動が最小化できるだけでなく、アプリケーションとデータが近いことから低レイテンシでのアクセスが可能であり、さらに、セキュリティや当局規制上の観点から自社データをパブリッククラウドに置けない企業のニーズにも対応できます。

あるプレゼンのタグラインでは”Pick Your Clouds, Control Your Data”と書いてありました。データは自前でしっかり管理する、それを処理するクラウドは適材適所(これにはプライベートクラウド(典型的にはOpenStackベース)も含まれます)で選びましょうということです。これは、単にNetAppのストレージ・ベンダーとしてのマーケティング・メッセージというだけではなく、あらゆるエンタープライズITのアーキテクトが考慮すべきポイントではないかと思います。

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