【Dreamforce 2010便り(3)】ソーシャル・メディア・マーケティング担当インタビュー

Saleforce.com社ソーシャル・メディア・マーケティング担当シニア・ディレクターであるJamie Grenney氏にインタビューしました。グループ・インタビューだったので私以外の方の質問も含めた形で再構成しています。

Q「Jamieさんのレスポンシビリティについて教えてください」

Grenney「Salesforce.comのソーシャル・メディアを通じたマーケティング活動を統括しています。マーケティング・チャネルとしてのソーシャル・メディアは大きく3つに分類しています。まず、公式ブログ、IdeaExchangeなどの会社としての公式チャネル、第二がfacebook、YouTubeなどのパブリックなソーシャル・メディアで特に重要なもの、第三がそれ以外の掲示板やブログなどです。」

Q「第二のグループに属するメディアとしては他に何がありますか?たとえばtwitter、LinkedIn、MySpaceなどは?」

Grenney「重要なものは前述の2つ、facebookとYouTubeです。YouTubeはマーケティング・チャネルとして特に重要です。人間のセールスマンとは違い24時間お客様に情報を提供してくれますからね。現在では1,400本ほど当社の動画が上がっていると思います。twitterは重要性を増しており当社にとってきわめて可能性の大きなチャネルになりつつあります。LinkedInも、前述のメディアに比べれば優先度は低いですが重要です。特に、コミュニティによる製品推奨の機能は弊社にとって重要ですね。MySpaceはほとんど関係ありません。これ以外のソーシャル・メディアとしてはSlideShare、flickrなども使っていますが優先度としてはそれほど高くありません。」

Q「Jamieさん配下のチームは何名くらいいらっしゃるのですか?」

Grenney「10名くらいです。」

Q「それでは、ソーシャル・メディア全体に対応するには不足なのでは?」

Grenney「我々だけですべての仕事をするのではなく、他のマーケティング組織のハブとして機能していますし、ソーシャル・メディアの監視にはRADIAN6、ScoutLab、Exact Targetなどのツールを活用していますので不足ということはありません。」

Q「ソーシャル・メディアの世界では会社に敵意を持ってわざと悪評を拡げようとする人物もいると思うのですが、どのように対応されていますか?」

Grenney「まずはその悪評の発信者に直接、できればオフラインでコンタクトすることですね。そして、その人の意見を聞き、根拠がないものであれば直ちにやめるようにお願いします。重要なのは、迅速に対応することです。ほっておくとソーシャル・メディアの世界ではあっという間に根拠のない悪評が広がってしまいますから。」

Q「ソーシャル・メディアを活用したいと考える企業に何かアドバイスすることはありますか?」

Grenney「ソーシャル・メディアはきわめてパワフルです。Groupon.comという急成長した会社をご存じでしょう。実はもっと前からCoupons.comという同じようなビジネスを行なっている会社がありましたが同じようには成長はできませんでした。両社の違いはソーシャル・メディアの活用の仕方にあったと思っています。さて、ソーシャル・メディアが強力である一方で多くの企業にとっては困難な変革を要するものであることは確かです。成功のためのアドバイスとしては、やはりトップのリーダーシップということになるでしょう。」

栗原コメント: ソーシャル・メディアの企業活用の秘訣はリーダーシップ、「それができれば苦労は…」という感じだと思いますがやはり結局それなんですよね。

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