インテルは、ノートPCとしてもタブレットとしても使えるコンバーチブル型のデバイスを2-in-1という名称で統一して推進していくらしいです(参考記事)。従来型PCの市場規模は右肩下がり、これに対してタブレット型デバイスは急成長という状況を見れば当然の戦略と言えます。
私も(他の多くの人も同様だと思いますが)この手のデバイスは嫌いではなく、TC1100というHP(Compaq)のタブレットPC機を割と最近まで使ってました。たぶん、Surface ProもHaswell搭載モデルが出たタイミングで買うと思います。
と言いつつ、今日の状況では2-in-1デバイスの魅力は薄れつつあると思います。そもそも、過去にこの手のデバイスが魅力的だった理由としては以下があったと思います。
- デバイス数が増えるとファイル管理が大変
- 複数デバイスを買うより1台で済ませた方が安上がり
- 複数デバイスを持ち歩くより1台の方が軽い
まず、第一の点については、現在であれば主要ファイルはDropbox等でクラウド側に置くことが多いので同期の問題はあまり重要ではなくなってきました。そして、第二、第三の点についても、タブレットが安く・軽くなってますのであまり重要ではなくなってます。
今、携帯用デバイスを一から買うとして、2-in-1で行くか通常のノートPCとタブレットを両方買うかから選択すると後者の方が魅力的なケースが多いと思います。たとえば、Surface ProとType Coverキーボードを買うと約10万6千円、Mac Book Air(+Win7)とiPad Miniを買うと約14万円(Officeライセンスを買うともっと高くなります)。重量は前者が約1.1Kg、後者はMBA単独で約1.1Kg、タブレットと両方持ち歩いても1.4Kgです。
どっちが安くて軽いかといえば2-in-1になるでしょうが、通常PC+タブレットの組み合わせで適材適所で使い分けた方が、エクスペリエンス的には優れていると思う人の方が多いんじゃないかと思います。
統合型システムの方が良いか目的別システムの組み合わせの方が良いかというのは一義的に決まるものではなく、テクノロジー環境の変化によってサイクリックに変わっていくものです(たとえば、今のサーバの世界では統合型システムに向かう動きが明らかです)が、少なくとも、クライアント・デバイスの世界ではタブレットと従来型PCの複数持ちの方が現時点では魅力的な気がします。