羽なし扇風機と言えばダイソンを思い出すでしょう。スタイル的にも機能的にも魅力的な商品です。価格は高めでありながら売れているのもうなずけます。当然、同社は特許を取得してり、模倣品の製造販売は困難になっています(参考記事)。
しかし、今回パナソニックが発売した羽なし扇風機「スリムファン」は、ダイソンとは異なる構成になっています。棒みたいな形です。しかも、可動部がないのに、風を左右に振ることが可能です(ダイソンは従来の扇風機と同様に風を左右に振るには機械的に首振りするしかありません)(参照記事)、
おそらく、パナソニックの商品はダイソンの特許権を回避しつつ、新たな機能を加えているのでしょう(そして、おそらくそれを特許出願しているのでしょう)。実はダイソンからライセンス受けてますみたいな可能性もありますが、それは外部から見る限りはわかりません。
既にある製品は特許化されていてそのままでは真似できない→特許権を回避しつつもっと良い製品を作り出す→その製品を特許化する→(以下繰り返し)→消費者がより良い製品を得られるようになる
ということで、特許制度がイノベーションを推進している例のひとつとして挙げられると思います。