【実務者向け】特許関連期日管理とカレンダー同期について

特許事務所の運営において期日管理はきわめて重要です。法律で定められた期日を逃して特許が取り下げになってしまったりするとクライアントに多大な損害を与えることになってしまいます。

期日管理は専用ソフトウェアを使っている事務所が多いと思いますが、弊所ではOutlookを使っています。月間数十件ペースで出願するのであれば専用ソフトが必要になってくるかもしれませんが、まだそこまでは行ってませんのでOutlook(とAccessによる自家製データベース)で十分以上の管理ができています。

たとえば、特許出願をした場合には、その10ヶ月後(国内優先権、PCT出願の案内送付)、2.5年後(審査請求のご案内送付)、3年後の2週間前(審査請求の最終告知)等の期日等をOutlookのカレンダーの予定として作成します(分類を派手な赤色にして他の予定と区別しやすくしています)。

OutlookカレンダーはマイクロソフトのOutlook.comサービス経由で複数のPC、スマホ、タブレット間で同期しています。以前はiCloudを使っていましたが、iCloudはAndroidと同期できず、一方GmailはPC上のOutlookと同期できないので、PC、iOS、Androidで共通に同期するためにはOutlook.comの一択となります。

Outlookを使うことで以下のようなメリットが得られます。

1. PC、iOS、Android、ブラウザのどこからでも期日が確認・入力できます。
2. 期日直前ににアラートをプッシュ表示することが可能です。
3. カレンダーのマスタデータはクラウド上にあるので、万一、PCに障害があっても大丈夫です。
4. 期日と他の予定が一緒に表示されるのでスケジュール調整がしやすいです。
5. 予定の文字列検索やデータのインポート/エキスポート等の付加機能が使用可能です。
6. ベンダーが経営難でサポートが中断というような心配がありません。

なお、Outlookで、たとえば、今日から10ヶ月後という日付を入力する場合、日付欄で10moと入力すると自動的に変換されるので便利です(参考記事)(休日の処理がされませんが、結果的に早め早めに表示されることになるので、問題ないかと思います)。

なお、Outlookに加えて、Accessのデータベース上でも案件管理していますし、差し迫った期日(補正期日等)は(自分の席上の)ホワイトボードに書いてアナログ管理する等、念には念を入れています。

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