Madrid e-Filingでマドプロ出願が大幅簡素化

マドプロ出願というと、WIPO直ではできずMM2の書類を紙で作成して特許庁に送付する必要がありました。最近は電子現金納付を使えるようになってましたが、昔は特許印紙が必要だったので、特許印紙買いがてらわざわざ特許庁まで書類を持参したりしていました。また、書類に不備(特に、指定商品・役務のWIPO標準との不一致)があると、特許庁とFAXで何回かやり取りして修正するなど、全体的に電子化が進む特許庁業務の中でも昭和感が残る部分がありました。

しかし、2022年6月1日より、Madrid e-Filingというサービスが利用可能になり、マドプロ出願をWIPOのウェブサイトから直接行えるようになりました(特許庁情報ページ)。要するにMM2はもう不要です。

さっそく使用する機会がありましたが、最初こそちょっと戸惑ったものの、MM2を紙で作っていた時と比較すると大幅効率アップです。以下、いくつかコメントと注意点です。

  • WIPOに直接出願するとは言っても、特許庁に払っていた9000円は別途必要です。電子現金納付で支払えます。クレカも使えますが特許庁まで納付書を持参しないといけません。
  • e-Filingのページで国内基礎登録(出願)を指定すると自動的に必要な情報を読み取ってくれます。指定商品・役務は自動的に翻訳されて、WIPO標準と合致しないものを指摘してくれます(こりゃ便利!)。勿論削除しても良いのですが、変更の候補が列挙されるのでそこから適切なものを選ぶこともできます(めちゃ便利!)。今まで特許庁とのやり取りで時間を要していた部分が一気に省力化できました。
  • 指定国をチェックすると、料金を自動的に計算してくれます。支払はクレカで可能です(上述のとおり特許庁に払う9000円は別です)。
  • MM18は画面から情報を入力するだけなので、クライアントに署名もらう必要はありません。
  • 画面上の必須項目を全部埋めないと次の画面に進めないUIなのでとりあえずわかる情報だけ入力しておきたいという場合に不便です。必要な情報を全部用意して一気に入力することを想定しているようです。なお、ちょっとわかりにくいですが、My Portfolioのボタンを押して、メイン画面に戻ると、入力した分は自動保存されています。

とりあえず、出願は終わりましたが、これから先のプロセスでも何か目新しいことや注意点があれば書いていきます。

追記:

  • 上記のとおり、国内基礎登録(出願)を自動で読み取っているのですが、たまにエラーで読み取れないことがあります。そして、画面の遷移のたびに各ページの内容をチェックし、エラーがあると先に進めない仕様になっているので、この状態になると何もできなくなって詰みます。時間をおいてやり直すしかないと思います。この点、WIPOに改善依頼(ページ遷移のたびにエラーチェックして先に進めなくするのはやめてくれ)を出しておきます。
  • WIPOや特許庁は関係なくて、クレカ会社の問題だと思いますが、最後のWIPO料金の支払、クレカ決済が通りませんでした(理由は不明、枠は十分あります)。銀行振込みに切り替えて対応しました。なお、銀行振込みにしても国際出願日が遅れることはありません。
  • 出願後もMy Portfolioのページで審査状況をリアルタイムでチェックできます。これは、便利ですね。

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