プライスライン(Priceline.com)という会社を覚えているでしょうか?2000年頃「ビジネスモデル特許」がホットだった時期に米国で「逆オークション特許」を取得して話題になった会社です。会社としては、今でも普通に営業を続けています(ヨーロッパのホテル予約サイトのBooking.comはプライスラインの傘下で、ここは私も使ったことがあります。)
逆オークションとは、買い手が航空機やホテルの値段を指定すると、複数の売り手が売り物を提示し、買い手が一番良い条件のもの(たとえば、一番立地が良いホテル)を選択できるというシステムです。これを特許化すべきかはどうかは別として、仕組みとしては「インテンション・エコノミー」的でもあり、今後、再び重要性を増すかもしれません。
先日、別の調べ物をしていた時に、この逆オークション特許(の派生特許)が、およそ10年の時を経て、日本でも2011年10月に成立していたことを知りました(参考ブログ記事)。今更なんですけど知らない人もいるかもしれないので書いちゃいます。日本ではプライスラインも「あの人は今」的な状況なのでメディアで取り上げられなかったのか、自分が別件で忙しくてチェックしている暇がなかったのかもう覚えてないですが、自分は何で気がつかなかったのだろうと思います。特許公報はこちらにアップされています。
以前にこのブログでAmazonのワンクリック特許が忘れた頃になって日本でも成立した話を書きましたがそれに似たパターンです。いずれも、かなり限定要素を加えた上で成立していますので権利範囲は狭いのですが、一応気をつけておかないと侵害してしまう可能性があるという点も同様です。