私も定期的に読んでいる「企業法務マンサバイバル」というブログに「スタートアップといえども社名は商標登録しておいたほうがいい3つの理由」というエントリーが載っています。
詳しくはブログエントリーを見ていただきたいと思いますが、1) 社名をブランドとしてそのまま使う時に便利、2) 同じ社名の会社がでてきても対抗できる、3) ドメインネーム紛争リスクを低減できる、というのがその3つの理由です。
まことにごもっともだと思いますので、起業された(しようとしている方は)是非社名での商標登録出願を検討すべきと思います。また、まだ社名(商号)を決めていない方は、商標登録しやすい名前を選ぶよう考慮された方がよいと思います。さらに言えば、他社の登録商標と類似の社名にしてしまうと差止請求されるリスクもでてきますので、その点でも社名選択には注意が必要です。
テックバイザーであれば総額58,900円から商標登録が可能です(1区分、5年分納の場合)。他所さんと比較する場合は必ず総額で比較してください(調査料や成功報酬が別になっているところもあるようです)。(何かステマみたいですが(笑)、「企業法務マン」のブログ主様と私はまったく面識がありませんので念のため)。
もちろん、自分で出願することも可能ではあります(弁理士でない人が他人の出願代理業務を行なうと弁理士法違反となりますが、自分で自分のために出願するのは問題ありません)。ただし、その場合でも特許庁料金33,900円はかかります。書類作成のための勉強や調査の手間、万一、特許庁とのやり取りが必要となった場合の手間とリスク、特許印紙を買いに行く手間等と、特許事務所の事務手数料(弊所の場合総額25,000円)とを比較して検討されるとよいと思います。
ここで、「テックバイザー」は商標登録しているのかという突っ込みが入るかもしれません。もちろん検討はしたのですがまだしてません。会社(事務所)の規模が大きくなり、「栗原潔」という個人名を離れて「テックバイザー」というブランドが独り立ちするようになればしようと思っていたのですが、残念ながらまだ個人事業というスケールから離脱できていないからであります。
追加: スタートアップ企業に限らず、社名での商標登録をされていない企業は、この機会に登録されておいても損にはならないと思います。また、中国で社名を冒認出願(抜け駆け出願)されることもあるようです。この場合下手すると中国で商品を販売するときに本家が商標権侵害で訴えられるという本末転倒な事態にもなりかねませんので先んじて中国に出願しておくべきケースもあるでしょう。