アドビシステムズが提供するストックフォトサービスAdobe Stockの記者会見で「素材写真利用における著作権法上の留意点」という講演を行ないました(スライドは後でSlideShareにアップします)。特にWebで素材写真を使う際の注意点について簡単にまとめています。
以下のような媒体記事でご紹介いただきました。
- 週刊アスキー 「Adobe Stock」が登場!社内資料作成にもストックフォトサービスが必要な理由
- CNET Japan 社内用でも著作権問題クリア–素材の拡充進める「Adobe Stock」、4K映像も提供
- マイナビニュース 【レポート】企業が気をつけるべき「素材写真」の使い方を弁理士が解説 – 「Adobe Stock」記者説明会
- INTERNET Watch 「ライセンスがクリアになってないと知りませんでした」は通用しない、写真素材利用時の著作権法上の留意点
Webやプレゼン資料等での素材写真の無断利用は、ついついやってしまいがちな行為です。特に社内使用について「それは実は著作権侵害ですよ」と注意するのは学級委員長的でちょっと気が引けるのですが、万一問題になった時のダメージを考えると、倫理的問題以前に組織のリスク管理として避けるべきです。
さらに、一昔前とは異なり最近は素材写真も数100円レベルからと安く使えるようになっていますし、月額契約もあります、また、(素性がはっきりした)著作権フリーの素材もあります。
昨年の五輪エンブレム事件でも、空港の写真等を他人のブログから無断流用したことが佐野研二郎氏作エンブレム撤回の原因のひとつになってしまったわけですが、空港の写真が素材に欲しいだけであれば500円で提供しているサービスがあります。500円をけちったためにはるかに大きな損害を被ってしまったわけです。これ以外にも素材写真の無断使用で損害賠償支払いを命じられたケースは数多くあります。金額的な問題よりも信用失墜のダメージが大きいでしょう。
素材写真の著作権は今までは何となくなあなあで済んでいた領域だと思うのですが、もうそういう大らかな時代は終わったと考えるべきでしょう。